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2015年9月11日金曜日

夏の成果  おやじ柔道(102)

暑かった夏もどうやら過ぎ去り、今年も台風大雨とともに風邪を引いた患者さんが外来にちらほらみえる季節になりました。
気温が3℃から5℃下がると途端に風邪をひく人が結構います。
窓を開けて寝ているわけではないと言いますが。
我家の娘二人も、昔は秋口になると決まって風邪や喘息で小児科のお世話になっていましたが、今ではそんなことが無かったかのように丈夫になりました。

娘と言えば、少年柔道の方では秋の試合ラッシュが幕明けようとしています。

先日30日には県のスポ少の大会と、全国大会が行われました。
うちのエースのA奈ちゃんは県の6年重量級女子の代表として全国大会へ、残された子たちは地元開催のスポ少の大会に参加しました。
夏の練習の成果を試される大会でしたが、さすがに毎週のように合同練習や出稽古に費やした甲斐あって、A奈ちゃんは全国の大舞台で3回戦まで駒を進めベスト16、残った者たちで挑んだスポ少大会では団体2試合で1勝1敗。
1敗は大将戦にもつれる好試合、1勝は全員負け無し(1分け含む残り全勝)と、どちらも練習の成果が存分に発揮できた好結果といえるでしょう。

スポ少大会では厳しい出稽古の連続に歯を食いしばって我慢した者と、そうでなかった者との差がくっきりと浮き出た形となりました。

我家でいえば、途中例年の夏休み里帰りで10日近く練習を休んだリオは初戦の大きい子に何もできずやっとの引き分けで、チームを勝利に導くことは出来ませんでした。
2戦目こそいつも勝っている子にキレの悪い形で抑え込んで勝ちましたが、いま一つの結果だったと思っています。



意外にも周囲を驚かせたのは姉のマオ。
同じ6年の男子相手に強引な払い巻き込みを立て続けに決めて、最後は一本勝ちで決めたのです。
2試合目も強そうな男の子でしたが、体格や腕力ではマオが勝っており、強引な引き倒しでポイントを奪って勝ちをもぎ取ってきました。
どうやらへたれでは無くなったようです。



この時期の女子は男子より早く体が大人になるせいで、非力で勝てなかった子が別人の如く変貌を遂げる例があるようで、どうやらマオもそれに当てはまるようです。
親にしてみれば期待してなかった分、驚きと戸惑いが隠せないといった感じです。
柔道部の無い中学に進みますが、中学でもなんとか細々とでも柔道を続けて高校での復活が成ればいいなと思います。

さて、全国大会に行ってきたA奈ちゃんの方ですが、今年は幸いにも全柔連がU-Tubeサイトで全試合をアップロードしてくれた御陰で、迫力のある試合が観戦できました。


全国の大舞台でも18番の払い腰を決めて、その存在を大いにアピール出来たようです。

A奈ちゃんの払い腰については、その釣り手の違和感から教室内でも賛否両論がありました。
が、全国でも通用するという事から間違ってはいなかったのでしょう。
マオの内股や払い腰が決まるようになってきたのも、実はA奈ちゃんの釣り手を真似しているようなのです。
ビデオや静止画像で観察すると明らかです。
背の高い者が背の低い者を投げようとすると、釣り手はこの形にならざるを得ないのです。

昔、自分が学生柔道をやっていた時、いやひょっとしたらもっと以前、師範の先生に聞いたことがあります。
「払い腰とは本来、小さい者が大きな者を投げる技だ」と。
その当時は何を言っているのかよく分かりませんでした。
当時から払い腰は大きい者が小さい者を豪快にブン投げる技というイメージが一般的だったからです。
しかし今回、A奈ちゃんの払い腰を自分なりに考え分析した結果、大きい者が小さい者をブン投げている払い腰は実は「払い巻き込み」で、本来打ち込みなどで教えられている払い腰は実は小型選手に適した技ではないかと言う考えに至りました。

根拠は釣り手の使い方です。
大型選手が小型選手に払い腰を掛ける場合、どうしても教えるように釣り手を使うことが困難です。
よほど膝を曲げて低くなるかしないと釣り手の肘が上がってしまうか、技自体に入れません。
これが逆だと技に入ること自体は実にスムーズなのです。
要するに、「引手は目の高さより上、釣り手は引手より高く」といつも言っていることが小型選手ならその通りにできるけれども、大型選手が小型選手に対してそれをやることは理論上不可能なのです。

ちょっとマニアックになってしまったようです。

今、A奈ちゃんは進路選択の大事な時期にいます。
お父さんも大いに悩み、いろんな人にアドバイスを求めているようです。
結局決めるのは他人ではなく本人という事になるのですが、こちらも他人事とは言ってられません。

3年後のリオが同じ問題に直面することは確実なのですから。
今回のA奈ちゃんの進路選択は、3年後のリオの進路選択にも大きな影響を及ぼすでしょう。

そこに至るまでにまだまだ乗り越えるべき事はたくさんありますが、まずは目先の目標クリアに向けて頑張るのみです。
夏の成果を秋に見せてもらいます。

それでは。