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毎週 水曜午後は前院長の齊藤栄宏が診察しておりましたが、高齢のため引退いたしました。現在は診察は全て現院長の齊藤寛が行っております。予約制ではありませんがご希望の方は是非いらしてください。

2015年11月27日金曜日

福井の片膝背負い禁止ルールについて おやじ柔道(105)

前回のおやじ柔道(104)はわけあって没にしました。
他者に迷惑をかける恐れがあると判断したためです。
もう遅いかもしれませんが。 

 ところで、少し前、いつものように遠征の後みんなで夕食を一緒にした際、酒の勢いもあって指導者の先生達と柔道の指導方針について突っ込んだ議論をしたことがありました。
福井県が片膝着きの背負いを認めていない件についてです。


この片膝禁止ルールについては、そうなったいきさつの詳細は自分は知らないのですが、全国でもこのルールで試合を行っている県は福井だけといういささか特殊な状況になっています。
数年前からこのルールが採用されているようですが、他県から参加選手が多数ある場合などは片膝OKで試合が行われるという感じで、統一感がまるで無いのです。


当初このルールが提案された当時、全国的にも大変良い事と称賛されたそうですが、その後何年経っても追従する県が現れてこないのです。
それどころか、福井県においても片膝すれすれの低い背負い投げを、小型選手に指導する指導者が増えてきた感があります。
要するに股に潜り込む背負い投げです。


背負い投げは大きく分けて二種類あると思います。
相手を大きく引出して後ろ回り捌きで担ぐ背負い投げと、相手の股に滑り込むように踏み込みつつ前回り捌きで膝をついて折り曲げた体の反動と、高低差を利用して相手を前方に投げ落とす低い背負い投げです。


福井県では前者しか認めないという事になりますが、小さい子が大きい子を手前に引き出す事自体、無理があるのです。
簡単な物理の法則です。
重い物と軽い物が加速度を付けずに引き合うと、軽い物は重い物に引き寄せられる結果となります。
すなわち軽い方が重い方に対して一方的に引く力を加えても、自らの引く力で重い方に引き寄せられることになります。
小さくて軽い者が大きくて重い者を手前に引き出して後ろ回り捌きで投げる事は、かなりの勢いをつけて下がるか、相手が自ら前に出てこない限り無理なのです。

試合では当然、技を警戒して大きい者は前に出てくることはしません。

以前は腰を引いて腕だけ伸ばして、ちょこまか動き回る小兵選手を掴み止めることに躍起になる大きな子の姿があちこちの試合で見られたものでした。
今、福井県では少年大会で大型選手と小型選手の試合を見ると、大型選手は恐れることなく前へ出て相手を捕まえようとします。
小型選手は何とか膝をつかずに前回り捌きで低く入ったり、相手の出鼻に合わせて担ごうとしますが、苦戦は否めない所です。

他県勢の参加する大会ではこれが一変して、小型選手が片膝背負いと小内巻込みで福井県の大型選手を次々と破っていく姿が見られたりするのです。
この状況は如何なものでしょう。
福井県の少年柔道選手は、県内の試合と全国大会とで二通りの戦い方を使い分けねばならないのです。

少年柔道の世界は今や大人顔負けのシビアな世界です。
限られた時間の中で上を目指そうと、日夜しのぎを削っていると言っても過言ではないでしょう。
そんな中、福井県の子だけが二通りの戦い方を磨かざるを得ないとなると、時間的にも大きなハンデを被る事になるのではないでしょうか。

また、膝着き背負いだけを禁止すると、大型選手にとって著しく有利になる事は明らかです。
同じ禁止条項の「無理な巻き込み技」:軸足のバネを利かすことなく、体を利用して倒れこむようにして巻き込んだ技をいう - これを厳しく取り締まらねば平等とは言えないでしょう。

しかも膝着き背負いの場合、国内における「少年大会」申し合わせ事項に「両膝を最初から畳について背負い投げ等を施す事」が禁止となっており、技が崩れた結果である場合は反則としないとなっています。
要するに蹲踞(そんきょ)の状態から両膝を突いた場合は反則ではなく、正座の状態で技に入った場合が反則であると理解できるのではないでしょうか。

「そんな細かい事はどうでもよい。低い背負いで頭から落ちるのが危険だから禁止なんだ。」そんな声が聞こえてきそうです。
では巻込みは危険ではないのか。
頭から落ちて頸椎を損傷することに比べれば、危険度は低いと言えるかもしれません。

また、巻き込みの場合は試合の流れからそうなる事が多く、それを反則と言ってしまうと試合自体が成立しないと言う人もいます。
しかし、最初から明らかに巻き込んで体を浴びせて投げている選手が多いのも事実です。

膝着き背負いの禁止と巻き込みの禁止。
この二つを徹底してこそ平等といえるのかもしれませんが、そうなると柔道でなくなってしまう可能性がありますね。

片膝背負いについて肯定するか、否定するか。
そろそろ結論を出す時期に来ているのではないでしょうか。
それとも福井ではずっとこのままいくのでしょうか。

福井県だけが特殊なルールすなわち一方にのみ利益をもたらす偏ったルールのもとに試合を行っているという状況が、これ以上続くのは好ましくないと思います。


言いたいことを久しぶりに書いたので少しすっきりしました。

このへんで。







2015年10月22日木曜日

日々これ変わりなく おやじ柔道(103)

昨夜は久々に県武で汗を流しました。
かれこれ一か月以上の御無沙汰でした。
武道学園一般は今年度後期に入っており、覗くと一般黒帯の大人が三人いらっしゃいました。
一人はいつも少年の部で見かけるK島さんで、相変わらずの巨漢です。
残り二人は30代前半と後半といったところでしょうか。
2人とも柔道は十数年ぶりだそうです。
体格は70キロ台から80キロ台といった感じでこのおやじよりは小柄といえました。

久々に最初からの参加でした。
打ち込み10本、寝技5本、立ち技乱取りを7~8本といつも通りのメニューでしたが正直これが堪らなくきついのです。
前回練習したのは9月の半ばでしたので、約一か月ぶりでしたがまあこんなものでしょう。
ただ、相手が黒帯の大人ばかりだと正直スタミナ的にきついです。
大人の柔道家は小柄であっても腕力が半端ないのです。
相手と対峙した恐怖心からガチガチに力が入ってしまう事も原因でしょう。

支えや足技で一回づつぐらい転ばされてしまいました。
反撃はスタミナ切れで組み勝てず、果たせませんでした。
すっかり消耗してしまいました。
帰りに脱いだ道着をたたんでいると、背中や襟の周りに血液が結構付着しておりました。
よっぽど力が入っていたのでしょう。(相手の方が)
かく言う自分も人の事は言えないのですが。

で、今朝は久々に寝床から起き上がるのがしんどい状態。
「おじいちゃん状態」だったという訳です。
でもまあ、これといった怪我もありませんでしたし右肩の痛みも最近鳴りを潜めていますので満足満足といった感じです。

さて、近況ですが父が他界しました。
肺癌の肝転移で最後はモルヒネが投与されました。
今年の初めに肺癌が発覚してからこうなる事は何となく予測していましたので、本人家族に動揺はそれほどありませんでした。
父は最後まで父らしく「自分」を貫いて逝きました。

孫たちの柔道の試合のビデオをPCで見る事が何よりも好きな父でした。
自分がもうPCに向かえなくなってからも 「これからも試合のビデオを自分のPCに入れておいてくれ」 と言っていたのでその通りにしています。

最後に入院してから「今度、子供たちを連れてくるよ」と声を掛けると「いや、いい」と言いました。
「何故?」と聞くと「子供らにこんな姿を見られたくない」と言うのでした。
孫たちの前ではいい格好をしたかったようです。

孫たちともっと遊ばせてあげたかったのですが、自分の不甲斐無さのせいで叶いませんでした。
それが唯一の心残りです。

孫たちと言えばマオとリオですが、試合シーズンに入っており、マオは柔道と塾の勉強に、リオは何となく柔道に励む日々です。

リオはそろそろ柔道自体を見直す時期に来ているようです。
これまではこれといった技も無いのに勘に頼った柔道で何とか勝って来れましたが、もうそんなレベルでは通用しなくなってきました。
柔道はそんな甘くないのです。



マオの方は期待されてない分伸び伸び出来ているせいか、順調に伸びている感があります。
体の成長もこの時期、目を見張るばかりで身長はとうとう母親を超えてしまいました。
これまでの地道な練習は、成長期になって一気に実を結ぶものだと感じています。

マオ本人は小学校を卒業すれば柔道とはおさらば出来ると考えている節がありますが、実は中学に上がっても柔道を辞めさせるつもりはありません。
どんな形になるかわかりませんが、最低でも週2回は道着を着てもらう気でいます。
試合も柔道教室の所属で出ることが可能なようですし、場合によっては一人柔道部で中体連の大会に出る道もありますので。
後で吠え面かくなと言ったところです。


父の葬儀の後のバタバタも四十九日に向けて終息しつつあり、変わりない日常が戻ってきた感じです。
最後に一言。
「良きかな 人生」 ふと浮かんできた言葉です。

それでは。



2015年9月11日金曜日

夏の成果  おやじ柔道(102)

暑かった夏もどうやら過ぎ去り、今年も台風大雨とともに風邪を引いた患者さんが外来にちらほらみえる季節になりました。
気温が3℃から5℃下がると途端に風邪をひく人が結構います。
窓を開けて寝ているわけではないと言いますが。
我家の娘二人も、昔は秋口になると決まって風邪や喘息で小児科のお世話になっていましたが、今ではそんなことが無かったかのように丈夫になりました。

娘と言えば、少年柔道の方では秋の試合ラッシュが幕明けようとしています。

先日30日には県のスポ少の大会と、全国大会が行われました。
うちのエースのA奈ちゃんは県の6年重量級女子の代表として全国大会へ、残された子たちは地元開催のスポ少の大会に参加しました。
夏の練習の成果を試される大会でしたが、さすがに毎週のように合同練習や出稽古に費やした甲斐あって、A奈ちゃんは全国の大舞台で3回戦まで駒を進めベスト16、残った者たちで挑んだスポ少大会では団体2試合で1勝1敗。
1敗は大将戦にもつれる好試合、1勝は全員負け無し(1分け含む残り全勝)と、どちらも練習の成果が存分に発揮できた好結果といえるでしょう。

スポ少大会では厳しい出稽古の連続に歯を食いしばって我慢した者と、そうでなかった者との差がくっきりと浮き出た形となりました。

我家でいえば、途中例年の夏休み里帰りで10日近く練習を休んだリオは初戦の大きい子に何もできずやっとの引き分けで、チームを勝利に導くことは出来ませんでした。
2戦目こそいつも勝っている子にキレの悪い形で抑え込んで勝ちましたが、いま一つの結果だったと思っています。



意外にも周囲を驚かせたのは姉のマオ。
同じ6年の男子相手に強引な払い巻き込みを立て続けに決めて、最後は一本勝ちで決めたのです。
2試合目も強そうな男の子でしたが、体格や腕力ではマオが勝っており、強引な引き倒しでポイントを奪って勝ちをもぎ取ってきました。
どうやらへたれでは無くなったようです。



この時期の女子は男子より早く体が大人になるせいで、非力で勝てなかった子が別人の如く変貌を遂げる例があるようで、どうやらマオもそれに当てはまるようです。
親にしてみれば期待してなかった分、驚きと戸惑いが隠せないといった感じです。
柔道部の無い中学に進みますが、中学でもなんとか細々とでも柔道を続けて高校での復活が成ればいいなと思います。

さて、全国大会に行ってきたA奈ちゃんの方ですが、今年は幸いにも全柔連がU-Tubeサイトで全試合をアップロードしてくれた御陰で、迫力のある試合が観戦できました。


全国の大舞台でも18番の払い腰を決めて、その存在を大いにアピール出来たようです。

A奈ちゃんの払い腰については、その釣り手の違和感から教室内でも賛否両論がありました。
が、全国でも通用するという事から間違ってはいなかったのでしょう。
マオの内股や払い腰が決まるようになってきたのも、実はA奈ちゃんの釣り手を真似しているようなのです。
ビデオや静止画像で観察すると明らかです。
背の高い者が背の低い者を投げようとすると、釣り手はこの形にならざるを得ないのです。

昔、自分が学生柔道をやっていた時、いやひょっとしたらもっと以前、師範の先生に聞いたことがあります。
「払い腰とは本来、小さい者が大きな者を投げる技だ」と。
その当時は何を言っているのかよく分かりませんでした。
当時から払い腰は大きい者が小さい者を豪快にブン投げる技というイメージが一般的だったからです。
しかし今回、A奈ちゃんの払い腰を自分なりに考え分析した結果、大きい者が小さい者をブン投げている払い腰は実は「払い巻き込み」で、本来打ち込みなどで教えられている払い腰は実は小型選手に適した技ではないかと言う考えに至りました。

根拠は釣り手の使い方です。
大型選手が小型選手に払い腰を掛ける場合、どうしても教えるように釣り手を使うことが困難です。
よほど膝を曲げて低くなるかしないと釣り手の肘が上がってしまうか、技自体に入れません。
これが逆だと技に入ること自体は実にスムーズなのです。
要するに、「引手は目の高さより上、釣り手は引手より高く」といつも言っていることが小型選手ならその通りにできるけれども、大型選手が小型選手に対してそれをやることは理論上不可能なのです。

ちょっとマニアックになってしまったようです。

今、A奈ちゃんは進路選択の大事な時期にいます。
お父さんも大いに悩み、いろんな人にアドバイスを求めているようです。
結局決めるのは他人ではなく本人という事になるのですが、こちらも他人事とは言ってられません。

3年後のリオが同じ問題に直面することは確実なのですから。
今回のA奈ちゃんの進路選択は、3年後のリオの進路選択にも大きな影響を及ぼすでしょう。

そこに至るまでにまだまだ乗り越えるべき事はたくさんありますが、まずは目先の目標クリアに向けて頑張るのみです。
夏の成果を秋に見せてもらいます。

それでは。






2015年8月6日木曜日

久しぶりの県立武道館  おやじ柔道(101)

また更新の間隔が空いてしまいました。
今年はマオの塾の送り迎えがあるという理由で県立武道館へはなかなか行けません。

今、嫁さんと子供達は嫁さんの実家に里帰り中で、家にはおりません。
そんな訳で昨夜は久々に県武に行って汗を流してまいりました。

実は県武の武道学園一般は今、夏休みでやってません。
が、少年部の自主練の後に一般の自主練が行われることがあります。
人が集まればですけど。
お盆休みぐらいしか来れなくなった流浪のおやじ柔道家は誰かやって来ることを期待して一人で行くしかありません。
先週の水曜も実は行ったのですが、午前中に少年部の暑中稽古をやっていたらしく、大道場は電気も付いていない真っ暗闇でした。
帰りの車中で絶叫しながら帰ってきた変人おやじなのでした。

昨夜は運よく県庁の柔道部の方が二人お見えになっていたという訳です。
このお二方は以前からよく県武で一緒にやっている人達で、M木さんとK藤くんです。
K藤くんはまだ若く20代半ばといったところでしょう。
M木さんは以前、齢を伺った事があり確か40代前半だったと思います。
2人ともあまり大きくはありません。
担ぎ技を中心とした典型的な軽量級柔道です。
軽量級柔道は次女のリオが目指す柔道なので、常日頃から考えているおやじです。

今のおやじは重量級もいい所なので、このような軽量の方との乱取りもリオの柔道を考えるうえで参考になります。

寝技に関して軽量級は重量級に対して圧倒的に分が悪いでしょう。
寝技では力は重要な要素の一つです。
そして自らの体重をうまく使うことによって、自分より大きな相手を抑え込んだりも出来ます。
逆にポイントがずれていると自分より軽い相手も抑え込めない事が起きてきます。

実はうちの柔道教室はあまり寝技が得意ではありません。
しっかり組んで、立ち技で一本を取る柔道が目指すところなのです。
しかしそれでは重量級は良いのですが、軽量級の選手は重量級には勝てません。
お互いがっぷり組み合ってしまっては、軽量級は重量級に押し倒されて抑え込まれて終わりです。

このおやじも以前は寝技が苦手でした。
まず華が無いですし、見ている方も豪快に投げて一本を取った方が喜びます。
抑え込みで勝つとなんか損をしたような気になったものです。

おやじ柔道において、今ではこの考えは全く逆になってしまいました。
ゴルフに例えると立ち技はグリーンに載せるためのドライバーであったり、アイアンショットです。
グリーンに載ってからのパットが寝技なのです。

立ち技で一本を取る柔道とは極端な話、毎回ホールインワンを狙うようなものだと思うのです。

また寝技は立ち技のようにセンスは関係ありません。
練習した分だけ強くなれる、好不調の波も関係無い、まさに勝負にこだわるなら寝技の研究は欠かせない作業と言えるでしょう。

おやじ柔道においてもなかなか上達できない立ち技に比べて寝技は着実に積み上げている実感が持てるので、いつしか寝技が好きになってしまいました。
ブランクがあっても忘れていなければ寝技は以前と同じように通用しますし、ブランクの間も研究を怠らなければ強くなる事も可能なのです。

昨夜の県武ではそれが実感できて結構嬉しかったですね。
スタミナが切れたらそれまでですけど。

立ち技は一本だけしかやりませんでしたが、こっちも意外に好調でした。
珍しく切れのある払い腰が決まってにんまりです。

約2か月ぶりの県武での練習でしたが、それほど錆びてはいない事が意外でした。
柔道は裏切らない、「努れば必ず達す:力必達」今やおやじの座右の銘です。

この分だと明日も行っちゃいますよ。
道場の人達と呑みに行く約束になってますが、はっきり言っておやじは「変な人」なんで。
体も特に支障ない状態ですし、出来るときにやっとかないと、柔道は。



2015年6月23日火曜日

近況ですが おやじ柔道(100)

ずいぶん御無沙汰してしまいました。

前回かなり否定的な事ばかり書いてしまったので、子供の少年柔道と、おやじ柔道が終わってしまったと思われた方も多い事でしょう。

その後も柔道一家は変わらず練習を積んで現在に至ります。

あれから結構いろんなことがありました。

まずは、長女のマオが試合で勝てるようになってきました。
相手にぶら下がる内股しか出来なかったのが、足を上げて体を回すことを覚えたのです。
加えて身長が大きく伸びてきているせいで、けんけん内股がはまるようになったのです。
先日もJA花咲の大会で2部リーグですが優勝を収めました。
内股で次々と一本勝ちを決める姿は、少し前までのへたれの姿が信じられないほどのインパクトで、多くの方からお褒めの言葉を頂きました。


なんとか小学校のうちに開花が間に合ったようで、柔道小学生の親として嬉しい限りです。

マオが来年上がる予定の中学は柔道部がありません。
出来ればここまで積み上げた柔道を、中学でも続けていけたら言うことは無いのですが。
今後の活躍次第では進路の変更も有り得るかも知れません。


それはそうと期待の次女リオですが、そろそろ壁にぶち当たったようで今一つぱっとしません。
というよりも周りが強くなってきてその中で置いて行かれまいともがいている、そんな感じです。


動き自体は着実に良くなっていますので、いつか開花する日が来る筈と信じています。

「力必達」この言葉は真実です。
やればやっただけ還ってくるのが柔道です。

今、坂井町柔道教室はエースのA奈ちゃんが全国大会出場を決め、先日のJA花咲の大会でも常勝のK志君を下し優勝と快進撃で引っ張っています。

同じ道場で飛び抜けた子が出ると、不思議と周りの子も引っ張られて試合で予想以上の結果を残すものなんですね。

これだから少年柔道は面白い。
「人」の成長がこれほど間近に感じられて、感動させられる物はそう無いと思います。

子供達には小学校を卒業しても柔道を続けてもらいたい、せっかく一生懸命積み上げてきたものを捨ててしまうのは何とも惜しい、その思いは日増しに強くなってきております。

それでは。





2015年3月12日木曜日

柔道小学生の親として思う事 おやじ柔道(99)

3月になって早、半ばに差し掛かろうとしています。
子供たちと一緒に始めた柔道を、記録に残そうと始めたおやじ柔道シリーズも100回目前となったようです。

20年近く遠ざかっていた柔道は、転職して開業したばかりの自分にとって全く別のものとなっていました。
自分の子供を間近で見守り、苦労を分かち合う意味で再開した柔道もいつしか4年目に突入しております。
その間、子供の成長に合わせて練習する事の難しさや、歳を取ってから柔道をすることの大変さを思い知らされながらも継続すれば必ず得るものがあると信じてやってまいりました。
「つとむれば必ず達す:力必達」という加納先生の言葉にこの歳になって感銘を受けたからです。

しかし子供の柔道もそうですが、なかなかそう簡単に強くなれるものではありません。
柔道はフィジカルが大きく影響を及ぼす競技です。
生来肉体的に恵まれた者とそうでない者では、おのずと差が出るのは当たり前です。
中学以上では体重別になるとはいえ、基本柔道は無差別での争いです。
体の大きい小さい、力の強い弱いは関係無いというのが理想です。
しかし、その境地に達するのは小学生ではまず無理でしょう。

試合のたびに勝ち負けを繰り返す子供の柔道に一喜一憂するのも少し飽きてきましたが、おやじのように試合の宛てもなくただ練習するのもかなり精神的にきついものがあります。
50歳を過ぎて柔道をやっておられる方も少なからずいるはずですが、その方達は何を心の励みとして継続しておられるのか、気になる最近です。

先日行われたN保道場さんに乗り込んでの合同練習は、松任や輪島からも参加チームがあり熱気のこもった良い練習でした。
リオは2年生でしたが特別に練習に参加させてもらいましたが、見た限りではまだ早かったという気がしました。


練習試合でもボロボロでしたから。

試合でボロ負けして泣いている姿を見て少しおやじの中で今までとは違う感情が湧きあがりました。
「ひょっとしたら自分はとても酷い事を我が子にやらせているのではないか?」

この「泣き」が今後大きな糧になるのは分かっていますし、子供の頃からここまで一つの事に打ち込むことはなかなか得難い経験だというのも重々分かっているつもりなんですが、何かいま一つこれ以上子供に発破を掛ける気がしなくなってしまったのです。

親子の間柄ではこれが限界なのかもしれません。

練習の後、しばらく経ってからリオに問いかけてみました「柔道楽しくないか?もうやめるか?」
聞こえている筈なのに答えは返ってきませんでした。
たぶんやめる気はないのでしょう。
子供は子供なりに柔道に対して想いを持ってやっているのだと思います。

おやじはおやじで子供が柔道をやっている間は絶対にやめないつもりです。
もっと歳をとり、中学生や高校生にやられるだけの存在になっても、体の続く限り柔道を継続したいと思います。
それがおやじ流の我が子に対する責任の取り方です。

先日も土曜夜の一般の部で高2のケンジ君と二度ほど乱取りしました。
3年前は力でねじ伏せていたのに完全に立場が逆転していました。
強引に2、3度投げられ、もう降参といった感じでした。
前回元福井県チャンピオンのショウちゃんのお父さん相手に、かなり手こずらせていましたので相当の実力であることは知っていましたが。

子供の成長に輪を掛けての柔道の上達ぶりに舌を巻く思いです。
リオもこのまま柔道を続ければ、高2の今頃はこんな怪物みたいになっているのでしょうか。
少なくともこのおやじは3年でここまで変わることは出来ません。

凹むので今回はこの辺で。

2015年2月12日木曜日

最近の試合で思う事 おやじ柔道(98)

また少し間隔が空いてしまいました。
その間に2つの少年柔道大会がありました。
マオはもちろん、リオは一勝もしてません。
こうなると途端に筆不精になってしまうのも、親馬鹿ブログの特徴でしょう。
負けた試合というのはあまり繰り返し見たくないもんです。
しかし、報告と反省を兼ね、こうして文章として残しておきたいと思います。

2/1は羽咋少年柔道親善大会でした。
坂井町は毎年民宿に泊まりでこの大会に参加するのが恒例となっています。
前夜は楽しく酒を酌み交わしながら、未明近くまで語り明かし翌日眠い目をこすりながら大会会場に向かうというものです。
リオは3年生のショウちゃんと2人チームで5人制のリーグ戦に参加しましたが、2戦2敗と散りました。

ショウちゃんは1勝1敗。
1敗は低い片膝背負いで押し込んでくる相手を持て余し、粘りましたがポイントを奪われての惜敗。
1勝は開始直後の見事な大内刈りでの一本勝ちでした。
どの試合も手ごたえのある試合でした。

リオは初戦は低い背負いで押し込んでくる相手に対し股に潜り込まれることは回避したのですが、その後の押し込みに対して亀になって防いでいるところを、ズボンを持たれてあっさり返されて抑え込まれました。
亀になって待てがかかるのを待つところなど、まだまだ寝技が拙い証拠です。
亀になったら相手のズボンの股の部分「わたり」を両手で掴んで正対が崩れないように努めるべきでしょう。
2戦目は開始直後に内股で跳ね上げられてきれいな一本負け。
これに関しては前から内股で跳ね上げられて負けることがありましたが、大きな相手に内股で攻められたらとにかく巻かれないように引手を切る以外ないでしょう。

そんな感じでリオの羽咋はあっさり終わりました。
前回丸岡の大会で見せた快勝の余韻がまだ残っていたのと、相手がいずれも1学年上の男の子だった事も「仕方ないか」と情状酌量の材料になりました。

が、昨日の第8回福井県オープン少年柔道錬成大会は相手はすべて同学年の2年生、石川県からの参加も多く実力を測るにはうってつけの大会でしたが、トーナメント初戦負け。
相手は柔整会さんの細マッチョの男の子で、腕力で押しまくられ最後は強引に上から押しつぶすような体落としで有効を取られての負けでした。

こうして見るとどれも実力差で負けた格好になっています。
丸岡の大会でリオが勝った敦賀のR君は順当にベスト8まで勝ち上がっておりました。
リオにもこのくらいの結果は期待していたのですが、甘かったと言う他ありません。

試合の勝ちにこだわり過ぎるのも疲れますね。
将来的には全国大会に行ければ言う事はありませんが、結果を急ぎ過ぎるとパンクしそうで怖いです。
中学、高校と長い目で見ていきたい気もしますし、全国大会に行けなくとも柔道で得た経験はいつか役に立つ時が来るでしょう。
それで十分という気もします。

こんな感じの最近の状況ですが、子供らの柔道を通じて自分も教わる事が多いことに気づかされます。

姉のマオについては羽咋もオープン戦もリオと同じく全敗だったことは言うまでもありませんが、投げられる事を恐れるあまり腰が引けて引き倒されて抑え込まれて負けるパターンが相変わらず続いています。
柔道センスは無いわけではないのでもったいないとも言えますが、最近急激に体が大きくなってきているのであと1年のうちに何か状況の変化が起きる気もします。
それまで少しアドバイスをしながら待とうかといったところです。

昨日はチーム全体の成績があまりに悪かったという事で、異例の試合後の練習となりましたが今日も木曜なので当然練習があります。
寒い中、仕事帰りに練習に付き合うのも堪えますが頑張りますかね。

今週は水曜は祝日、金曜は理事会のため県武に練習に行けませんのでその分子供らの練習に付き合うのも悪くないでしょう。

寒風吹きすさぶ「おやじ柔道」でした。

2015年1月27日火曜日

マジですか・・・part2 おやじ柔道(97)

 先週土曜日、1月24日に毎年この時期恒例の丸岡主催の柔道大会、第17回丸岡町少年柔道交流大会が丸岡武道館にて行われました。
今回は敦賀柔道教室と総斗会さんも加わり、いつもの坂井町、春江町、丸岡町に川口道場さんの4チームと合わせ計6チームによるちょっとした大きな大会になりました。
プログラムを見るとリーグ戦と決勝トーナメントの二部構成になっていて、個人戦のみとはいえ試合場2面でほんとに終わるの?と思いました。
そのくらい今年は参加人数が多く感じられました。

おやじとしては気になるリオのブロックを見てみると、なんと敦賀のR君と同じブロックではありませんか。
昨年のフェスティバルで苦杯を舐めた川口のHさんとも同ブロックでしたが、同じ川口のK君が休んだのでそちらに移動になりました。
毎回リオ潰しとも思える過酷な組み合わせに今回も天を仰ぎましたが、身勝手な被害妄想と自分に言い聞かせて会場にいる敦賀さんの一団に目をやると、いらっしゃいました。
小2とは思えぬ見事な体躯の男の子が。
半年以上前のデータで確か44㎏だったので現在はおそらく50㎏近いのではと思います。
最近ようやく30kgに手が届いたリオも決して軽いほうではないのですが、絶望的な体格差であることには違いありません。

R君とは実は2年ほど前にオープン戦幼年の部の3回戦でリオは試合しています。
その時は確かR君の大外刈りを透かしたまでは良かったのですが、そのまま相手の空振りの勢いで触れてもいないのに一回転して腹ばいに落ち、スーパー一本負けしてしまったのです。
開始直後の事でした。
その時はもう少しやらせてくれても良いじゃないかとも思いましたが、あの体格差を見るにつけ早めに終わりにしてくれた事に対して安堵する気持ちもありました。






ちなみに5年生のマオのブロックに目を向けると、またしてもMちゃんと同じブロックでがっくしと言うかまたかといった感じでした。
しかも今回は総斗会さんのOさんも一緒というおまけつき。
Oさんは一時はMちゃんの天敵とも呼ばれたセンスのある子で、小柄ながらバランスのいいけんけん内股で大きな相手に勝つところを何度も目撃しています。
へたれマオにもけんけん内股を何度も指導しているのですが、足を引っ掛けて持ち上げるのが精一杯で内股の原理が分かっていないというか、Oさんのけんけん内股を間近で見て何かを感じてくれれば上出来といった具合でした。

マオのリーグ戦は、辛うじて敦賀の似た体形の女の子に旗判定で勝ちを拾って、そのあとはきれいな一本負けのオンパレードで終わりました。





ま、予定通りといったところです。
マオに関しては一勝挙げればノルマ達成、お咎め無しという事に我家ではなっていますので。
おやじも嫁もリオの会場側に詰めていてマオの孤独な戦いを遠くから、リオの試合の合間にチラ見するという状態でさすがに可哀そうな気もしますが、普段の練習態度からも強くなりたい、相手に勝ちたいという気迫が感じられないからこうなるのだと勝手に考えております。
仕方ありませんね。
どこの家庭でもあることです。

で、リオの試合ですがいつものようにゆっくりとしたペースで試合は始まりました。
一試合目、二試合目と歯切れの悪いいつものリオの柔道が展開されて、ポイント差で優勢勝ちを重ねていくパターンです。
この日は調子が良く、いつもの受けの強さも感じました。
そして問題のR君との試合、意外とリオのペースと噛み合いました。
決して切れの良くないリオの動きに合わせるかのようにR君の動きも良くないように見えました。
コツコツと足技で崩して背負いに入るというリオのエンドレスのパターンにハマってくれました。
途中疲れたのか手が出なくなる場面もありましたが、おやじが怒声を張り上げて発破を掛けたせいで何とか終了まで攻めきって、旗判定で勝利を手にすることが出来ました。

念願のR君越えを果たしこれで十分満足でしたが、決勝トーナメントに進み決勝戦でまたしてもR君との一騎打ちが待っていたのです。

先程の試合でリオに合わせて負けを喰らったR君は、今回は先手を取ろうと怒涛の勢いで前に踏み込んできました。
大外を狙っての踏み込みですが、リオとは喧嘩四つで大外は掛け辛く、その上リオは相手の踏み込みに合わせて先に腰をねじ込んで背負いに入ることを繰り返しました。
喧嘩四つの小さな相手にこれをやられるのは非常に嫌なもんです。
それを誰に教わるでもなく試合の流れで本能的にリオがやっているのです。

またしても前進を阻まれたR君は為す術がありませんでした。
何とかまたしても試合時間2分を攻勢でしのぎ切ったリオですが、決勝戦に限り1分間の延長となりました。
リオのスタミナが持つかと思われましたが、目を疑う場面が。
ここでとうとう背負いが入り、R君の巨体が一瞬飛んで前に落ちたのです。
信じられない光景でした。
腹這いなのでポイントにはなりませんでしたが、R君には消極的指導が行きました。



その頃には会場の声援はピークに達しており、それまで声を張り上げていたおやじは逆に黙り込んで試合の成り行きを見つめるしかありませんでした。

そのまま、R君の逆襲も凌ぎ切ったところで延長時間終了。
またしても旗判定になりましたが、見せ場を作ったリオに文句なしの旗が上がりこの日2度目の勝利を手にしました。

同時に昨年に続きこの大会2連覇達成でしたが、R君に勝利した事が何よりうれしかったおやじでした。

それにしても、傍から見れば親馬鹿が過ぎると思われても仕方ないのですが、会場を沸かせる試合をするリオが自分の子であることが信じられません。

前回のマジかよ…のときは金メダルを取った直後の練習で鎖骨を骨折したので、あまり浮かれることの無いよう平常心で今夜の練習に臨むつもりです。
来週も羽咋の大会がありますが、調子に乗って無理をしないようにさせないように見守るつもりです。

以上、親馬鹿試合報告でした。



2015年1月22日木曜日

心臓が止まる おやじ柔道(96)

あけましておめでとうございます。
今年初の更新となります。

おやじの練習初めは1月7日に県武で行いましたが、その後インフルエンザに罹ってしまい昨夜は今年2回目の県武一般での練習となりました。

ちなみにおやじの罹ったインフルエンザはB型でした。
インフルエンザ全体でB型の割合は非常に少なく、今年はこの近辺でB型に罹ったのはおやじぐらいです。
とりあえずタミフルを飲み、家族にも薬を飲ませましたが何とか他人へ伝染させることだけは免れたようです。
熱は37.2度と微熱程度でしたが、何となく体がしんどいのはだらだら続きました。
インフルはやはり他の風邪とは少々違います。
それでもこの程度で済んだのはやはりワクチンの御陰でしょうか。
いや違いますね、たいていインフルエンザワクチンの標的はA型のはずですから。

それにしても今年のインフルの流行は今ピークに差し掛かっているようで、もの凄いです。
保健所から院長室に入ってくる学級閉鎖のFAXが大変なことになっています。
こんなに一度に多くの学級閉鎖、学年閉鎖は見たことがありません。

うちの娘達も以前はよくインフルエンザや風邪に罹っていましたが、柔道をやるようになってからめっきり風邪をひくことが無くなりました。
喘息の発作も出なくなりましたし柔道さまさまです。

そんな訳で昨夜の県武での柔道はおやじにとって2週間ぶりとなりました。
この歳で2週も間隔が空くとかなり体にこたえるのでちょっとためらいもありましたが、そんなことを言っているとこのまま柔道が出来なくなってしまうので「迷った時は行く」と決めたとおりに行ってまいりました。

大道場を覗くと中学生から年配の方まで結構な人数が揃っていました。
打ち込みを数本と寝技、立ち技といつもの練習でしたが、2週間ぶりの体にはこたえました。
寝技で完全に息が上がってしまい、抑えられることは何とか回避できたのですが、酸欠で左前胸部に重苦しい痛みを感じました。
心臓が悲鳴を上げている感じで、タバコを止めないとほんとに命を落としそうです。

立ち技では立っているのがやっとでしたが、最近体が重くなったせいか滅多な事では飛ばなくなったようです。
大外で腰を入れることを覚えてからは腰技でやられることは無くなりました。
最後に指導員のO村先生と初めて組ませていただきましたが、流石に電光石火の内股で浮かされてしまいました。
最後まで投げなかったのは武士の情けでしょうが、それにしても股間の真下に「タタン」という畳を蹴る音を聞いた瞬間に入られていました。
やはり軸足を柔らかく相手の股下深くまで一気に入らないと、一発で跳ね上げる内股は決まらないようです。
勉強になりました。

「続けることで誰でも強くなれるのが柔道」この金野潤先生の言葉を信じて愚直に続けているだけのおやじですが、最近少しだけ柔道に手応えを感じるようになりました。
最近医師会の飲み会の席でもブログや柔道のことを皆さん知っている様子なので、以前のように書きたい放題とはいきませんが柔道と同じくぼちぼちと続けたいと思っています。

今回はこの辺で。
今年もよろしくお願いいたします。