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毎週 水曜午後は前院長の齊藤栄宏が診察しておりましたが、高齢のため引退いたしました。現在は診察は全て現院長の齊藤寛が行っております。予約制ではありませんがご希望の方は是非いらしてください。

2013年9月20日金曜日

勝敗とルール おやじ柔道(57)

 めっきり涼しくなり、おやじのクリニックも風邪をひいた患者さんがこぞって押し寄せる季節となってまいりました。
仕事が忙しくなるのと反比例して夜の柔道に参加できる頻度が減る、社会人としては至極当然の成り行きです。

一昨日は県武の一般の練習に行ってきました。
毎週水曜はよほどのことが無い限り出るようにしています。
金曜は翌日土曜の坂井町柔道教室一般練習と連チャンになるため、よほど体調が良い時以外は行かないことが多いのですが。
武道学園前期の練習もこれで終わりということで、後期の申し込みも兼ねて軽く顔を出すつもりでいってみたら、坂中1年女子の二人が一般の部で練習していました。
もちろん父兄も一緒に道場に来ておりました。
車で送ってもらわないとちょっと来れませんからね、あそこは。
さすがにこんなところで顔を合わせると、どんな顔をして接したらよいか分かりませんというか、こっぱずかしいですね。
いい年したおっさんが何やってるんだろうと改めて思ってしまいます。

練習の方は、前回から復帰したK納君が号令をかけていつものようにやってましたが、中学生や小学生を除いた純粋な一般の生徒はK納君と「藤島」道着の若者ともう一人、中年の黒帯の方とおやじを入れて4名でした。
まあ、こんなものでしょう。
坂中1年女子の二人も、半年前までは少年柔道教室で度々乱取りする機会があったのでさほど新鮮味は感じませんでした。
中学生になって毎日柔道をしているせいか強くなったと感じる部分もあれば、まだ変わってないなと感じる部分もありましたね。
これからの数年は劇的に肉体的にも技術的にも変貌を遂げる時期ですから、そのうちおやじなど相手にされなくなるのは目に見えてますが。
これからも同じ柔道を志す仲間として末永くお付き合いさせていただけたらと思います。

K納君はいよいよ初段取得に向けて動き出すようです。
師範の先生方にまず一級を取るよう言われていました。
初段審査は一級を持っていないと受けられないのですが、県立武道館では一級審査は行っていないとの事です。
なんと、各市町村の柔道団体が管轄する昇級審査を受けに行かなくてはならないそうです。
要するに普段行ったことのない柔道場に行って、中学生に混じって受けねばならないのです。
これはかなり、社会人になってから柔道を始めようとする者にとって大きな障壁に思えます。
中にはそこまでして初段を取ろうと思わない者も多くいるでしょう。
しかも、審査日は中学生に合わせて土曜日の午後くらいだったと思います。
坂井武道館でもたまにやっているようです。
K納君も春江の住人ですので、坂井武道館で中学生たちと一緒に一級を受けねば黒帯になれないということです。
自分が25歳で栃木県で初段を取得した時は、たしか日曜日で午前中に一級の審査が行われ、午後から初段の審査があり、一日で同じ場所で黒帯が取れました。
筆記試験はあったと思いますが既に記憶にありません。
形の審査は昇段審査の試合が全て終わった後、合格者だけを集めて講習形式でざっと行い「後で勉強しておくように」と言われて終わった気がします。
 とりあえず、坂井地区での昇級審査の日程などおやじを含め誰も知らないので、今度土曜夜の坂井柔道一般の部に参加してもらい、顔をまず繋いでから日程を聞いてもらうことになりました。
今週の土曜は警察の採用試験とかで来れないと言ってましたが。
柔道の方も、おやじにバッサリいかれた先週とは一味違い、以前のしつこさを取り戻しつつあったので初段になる日もそう遠くない気がします。

さて、近況についてはこれくらいにして、冒頭の「勝敗とルール」についてですが、何の話かというと前回でも少し書きましたが、柔道のルール改正により試合内容も様変わりしてきたと思うのです。
以前のように指導を複数回もらうと、相手の有効や技ありポイントと同等にみなされることが無くなり、いくら指導を食らっても4回喰らわなければ反則負けにはならないばかりか、一回でも有効などの技によるポイントを取っただけで、あとは逃げ切って優勢勝ちを狙う傾向が顕著にみられました。
なんだかどんどん悪い方向に行ってる気がしてなりません。

IJFの掲げる理想は、お互い技を出し合い積極的に勝ちに行く柔道なのでしょうが、今の柔道はどうやら反則負けになる寸前まで、イエローカード(指導)3枚をフルに使って相手の技をつぶし、隙を見て有効をかすめ取り時間切れに逃げ込む、そんな姑息な柔道に見えます。
それが国際大会で横行しているのです。
確かに戦略的に見れば、それが一番の攻略法かもしれません。
しかし、お互いに技を出し合っているようにはとても見えませんね。
決まらないと分かっている技、もしくは投げ切る気の無い技を相手の攻撃を封じるため、もしくは時間稼ぎのために繰り出している光景をよく目にします。
掛け逃げを取られてもイエローカード3枚までは勝敗に関係ないと言わんばかりです。
まあ、お互いに技による有効ポイントが無い時は指導の数で勝敗が決まりますがね。
それで試合中に一回ぐらい本気で投げる気で技を掛け、それでポイントが取れれば勝ち、取れなければ指導の数で負け。
なんだかルール改正前の柔道より一段と姑息になりましたね。
足取り反則ルールにしてもそうです。
ちょっと掌が相手の下半身に触っただけで反則負けというのはなんだか見ていて解せません。
唐突に試合が終わって、ビデオを見ると「あ~触ってるな~」。
これってなんだか満員電車の痴漢冤罪みたいで滑稽ですね。
故意か偶然かで勝敗が決まる訳でしょう。
そのうち相手の下半身に手が近づきそうになったら、反射的に手を挙げて触ってないことをアピールする選手が出てきたりして。
そんで手を挙げたまま投げられたら、まるでコントですね。
下半身を触ったら負ける格闘技ってそもそもありなんでしょうか。
格闘技とは言えない気がします。

このようにルールで勝敗が決まるというのは見ていて面白いのでしょうか。
柔道の人気が無くなってきているのは、うちの娘たちが通う少年柔道教室に新たな参加希望者が現れないことからも明らかです。
ルールの大きな改変が今後続く予感がします。
早く混迷期を抜けて以前のような活気を取り戻してほしいと願うばかりです。

ルールを逆手にとって勝負をものにしているのは何も柔道界に限ったことではありません。
プロボクシングの世界でフロイド・メイウェザーという選手がおります。
複数の階級を制し、36歳の現在まで無敗を誇るスーパーチャンピオンです。
いま世界中のプロスポーツ選手の中で最も稼いでいるのがこのメイウェザーです。

私、おやじ柔道家は実は高校2年のころから現在に至るまで熱烈なボクシング愛好家でもあります。
と言いましても最近では日本が今年からIBFとWBOというこれまで20年以上も参加を拒んでいたボクシング団体への参入を表明し、従来のWBAとWBCを含めると日本人ボクサーは4団体で世界に挑戦できるというようにチャンスが広がりました。
したがって現在、日本にいるボクシングの世界チャンピオンの数はなんと11人。
昔、日本でボクシングの世界チャンピオンが続けざまに誕生し黄金時代と呼ばれた頃でも5人だったのに。
これだけ世界チャンピオンがごろごろいると当然価値が下がります。
もう少しすると世界チャンピオンでもバイトをしないと食っていけなくなる時代が来るかもしれません。
そんな訳で最近は興味が薄れてきて、世界タイトルマッチもしばしば見逃すことが多くなりました。

少し脱線してしまいました。
フロイド・メイウェザーの話なんですが、彼の試合を見ればわかる通り、対戦相手同様見ているこっちまでフラストレーションが溜まるんです。
何故か、そのディフェンスの仕方に問題があります。
L字ブロックというのを使うんです。
前に出ている左腕をL字に曲げてだらりと垂らし、なおかつ左肩はすぼめてあごを隠します。
下げた左腕は相手が攻めてくれば左脇腹からストマックまでカバーし、右拳はしっかり右あごの横に置いて顔面をカバーします。
メイウェザーはそこから更に左肩をぐいっと斜め前方に出して、いわば相手に背中を向けた状態になるのです。
背部にはキドニー(腎臓)という急所があるのですが、キドニーブローは反則なので当然相手は打てません。
お互い正対しているはずなのに、自分の目の前に相手の背中がある。
おかしな話です。
それで打つところが無くてまごついていると、すかさずハンドスピードを生かしたパンチがまとめて飛んできてポイントを奪われる。
それでいらいらしながら突破口が見いだせないままラウンドが無駄に過ぎてゆき、判定でメイウェザーの手が挙がる。
対戦相手もたまりませんが見てるこっちもいらいらします。
ここでポイントになるのは相手に背を向けるという行為です。
あくまで半身であって、背を向けてるわけではないというのがメイウェザー側の主張ですが、どう見ても半身ではありません。
確かに相手も常に攻めてパンチを出し続けている訳では無いので、相手が攻めてこないときは背中を向けてませんし、その必要もありませんけどね。
しかし、相手に急所をさらして鉄壁のガードと言えるのでしょうか。
いや、格闘技としての常識を逸脱しています。
ルールに守られたうえでの「鉄壁」です。
ルールを無視した戦いの中では何の役にも立ちません。
たちまち急所のキドニーに渾身の強打を打ち込まれ腎破裂で悶絶するのが落ちです。
格闘技と言えどスポーツであり、ルールは必要という意見は分かります。
しかし、こんなルールを逆手にとって試合を優位に進めるやり方がまかり通って、はたして良いのでしょうか。
そんな訳でおやじはこのフロイド・メイウェザーが好きになれないのです。

どんな世界でもルールの死角を見出だし、そこに付け込もうとする者が必ずいます。
せめておやじの好きな柔道においては、武道精神にのっとった「柔道」であってもらいたいです。
国際的スポーツの「Judo」ではなく。
そう考えるとオリンピックで金メダルにこだわる意味も無くなりますね。
オリンピックでやっているのは柔道ではなくJudoなんですから。








 

2013年9月12日木曜日

自分の道着を使った絞め おやじ柔道(56)

世界柔道がリオで行われました。
TV観戦をしていて思ったのですが、63kg級女子でヤーデン ゲルビ選手が変わった絞め技をここぞという時に繰り出し優勝をかっさらいました。
見ていた方はもうお分かりだと思いますが、自分の道着の襟裾を使った絞め技です。
カメの体勢の相手に引っ張り出した自分の道着の襟裾を、たすきになるように巻き付け相手の首に自らの足を乗せて圧迫して絞め上げるというちょっとえげつない技です。
調べるとu-tubeであの柏崎克彦先生が実演しておられました。
まさにあの技です。
「襟すそ絞め」という名前で紹介されてましたが、TVでゲルビ選手のあの技を見たときは明らかに反則だと思いました。
なんせ自分の道着を使って絞めあげてますからね。
でもよく考えたら、小室宏二先生の得意技でおやじもたまに真似する「袖車絞め」も自分の道着を使った絞め技です。
ネットでいろいろ調べましたが、どうやら明らかな反則では無いらしいのです。
しかし教科書によっては裾を使った絞めは反則となっているものもありました。
柏崎先生、小室先生の「絞め技入門」です。
ネット上でもあの技で優勝したことに批判的な意見が多く見られました。
その理由として簡単にして強力な絞め技であり、頸動脈どころか頸椎に損傷をきたす恐れがあるからとの事でした。
金メダルを剥奪した方が良いとの意見もありました。
これはまさにおやじも同感です。
道着の基準が新しくなり、これまでより裾が長くなったことでこの技はさらに掛けやすくなったのでしょう。
ルール改正を逆手に取った新たな戦略とも言えます。
また、今回ゲルビ選手が世界チャンピオンになったことで、この技を真似する選手が必ず出てきます。
悲惨な事故が起きる可能性もあるわけです。
そんな訳で、IJFはこの技に関して早急に是非を検討すべきと思っております。

話は変わりますが、昨夜も県武で柔道してきました。
先週の大雨で灌水して練習が中止になったこともありますが、現在もまだ県武の大道場は半分畳が上がったままです。
道場の半分しか使用できません。
半分でも試合場2面がゆったりとあって、一般の練習には十分すぎるんですがね。

珍しく開始時間に間に合い、最初の整列から参加することが出来ました。
ふと見ると最近ぱったり来なくなったと思っていたK納君がいるではありませんか。
6月の坂井町柔道大会以来です。
無段の部で優勝してそれで満足して辞めてしまったのかと思っていたら、なんとその大会で足の小指を骨折して今まで練習が出来なかったというのです。
ようやく治り、昨夜の県武が練習初めとの事でした。

寝技乱取りでは、相変わらず細い体に似合わないパワーでぐんぐん返してきます。
腕がらみで関節を決めるまで抑え込むのが一苦労です。
すっかり息が上がってしまうほど消耗させられました。
若さ溢れるパワーは健在といったところです。

次に立ち技乱取りで立ち会った時、「あれっ」と思いました。
以前のガンガン前に出てくる勢いに陰りが見えます。
よく見ると珍しくK納君の息が上がっているようです。
技も小内刈りと大内刈り、大外刈りに体落としと相変わらず攻めてきますがなんか組んでいて楽です。
以前はこちらのスタミナが持たずに、投げられはしないものの「もう勘弁して」という感じだったと思うのですが。
そのうちこちらは完全に手の力を抜いて、K納君に好きに持たせてやらせてみました。
K納君はここぞとばかり矢継ぎ早に技を繰り出してきますが、大して堪えるまでもなく捌くのは簡単でした。
ほとんど立っているだけといってもいい状態でした。
そのうち我慢できなくなりついぼそっと口走ってしまいました。
「おれ・・・たぶんボーと立ってても投げられんと思うわ・・」
K納君は珍しくショックを受けたようで動揺していました。
これはいかんと思い直しとりあえずアドバイスしてあげました。
「バランスが悪いというか、崩す方向と投げる方向がバラバラなんだよ」
そんな感じのことを言ったと思います。

柔道始めて1年未満のK納君ですから、2か月も練習しないとこうなって仕方ないと思います。
継続することの大切さを彼を通じて学ばねばなりません。

県武の武道学園前期も残り少なくなってきました。
後期から練習に参加するという一般の方が来ていました。
一昔前のミズノMマークの刺しゅうが入った道着を着ていることからそれなりに前からやっていた人のようでした。
見るとうんざりするほどの重量級です。
この日は手合せは遠慮しておきました。
結構こちらの息が上がっていたのと、どうせそのうち嫌になるほどやる事になるんでしょうから。

夜は右肩が疼いてあまり眠れませんでした。
夜間痛です。
右肩腱板損傷がそろそろ2年引きずっています。
野村忠宏選手も先日の実業団で右肩腱板を痛めたようですが、2か月後に講道館杯ですか。
厳しいですね。
膝の前十字靭帯と肩の腱板損傷、今のおやじと同じですね。
柔道の中身は雲泥の差ですが、痛める場所はよく似ています。
頑張ってほしいです、中年の星として。

 

2013年9月10日火曜日

近況(乳幼児の蓄膿症とおやじ) おやじ柔道(55)

 涼しい日々が続いております。
ついこの間まであれほど暑かった日々が嘘のようです。
おやじの診療所にも風邪で鼻が出るといった患者さんが明らかに増えてきました。
 ほとんどが3歳未満のお子さんですけれど。
免疫力がまだ未熟な乳幼児は、風邪や病原菌に対して弱い子はとても弱いのです。
また、福井は共働き率が高く、1歳や2歳児であっても保育園に朝早くから夜の6時7時頃まで預けられているお子さんがとても多く、その事が乳幼児の慢性副鼻腔炎に大きく影響していると考えられております。
すなわち、よちよち歩きのお子さんは、結構あお鼻を垂らしていることが当たり前のように見受けられますね。
それは集団保育における衛生環境が関与していると推測されるのです。
分かりやすく言えば、鼻を垂らしたお子さんは当然自らの鼻水を手で拭ったり、指で拭いたりしている筈です。
その自らの鼻水が付いた手で、あちこち触ればどうなるか分かりますね。
それをほぼすべての子がやればどうなるか、ばい菌が蔓延することになるわけです。
小さな子はよく何でも口に入れます。
病気の子が託児所にいるとあっという間に蔓延する、当然のことです。
どこの保育園も建前上は病気のお子さんの登園を禁止していますが、鼻は垂れているけど、熱は出てない、そんな状態なら迷わず連れてくるお母さんがほとんどの筈です。
そうしないと自分が出勤できませんからね。

子供の鼻がいつまで経っても治らない。
他所の耳鼻科に通院していたが、子供の鼻水がいつまで経っても治らない。
そう言って来院なさるお母さんが大勢います。
そのようなお母さん、及びお子さんはほぼ100%、
  • 3歳未満
  • 保育園に通いだしてから鼻が止まらない
  • 両親が共働き
この条件に当てはまります。
小児科では鼻が出ていても熱が無ければ抗生物質は出しません。
「鼻が出ているだけだから」だそうです。
「子供の鼻は治らないから」とまで言ってしまう小児科の先生もおりますね。
このおやじもそう言ってしまう事が許されるのならばどんなに楽な事かと思います。
しかし、専門医がそれを言うことは許されないのです。
別に小児科の先生が「鼻ぐらい垂れていたって死にはしないよ。小さいうちは我慢しなさいよ。3歳過ぎれば丈夫になって鼻も落ち着いてくるから。」と言っている訳では無いんですがね。

愚痴めいた冒頭になってしまいましたが、へたれおやじの愚痴だと思ってください。

乳幼児の慢性感染症には内服による治療では限界があります。
耳鼻科医は心を鬼にして泣き叫んで暴れる子供の処置をせねばなりません。
小児科医は子供を泣かせると診察が出来ないので、子供と友達になろうとします。
しかし、耳鼻科医は処置をせねばなりません。
診察においても、通常では見えない部分を機械を使ってこじ開けて診なければなりません。
当然のことながら、耳鼻科診療には苦痛や恐怖が伴います。
それは大人でも同じです。
子供は多くの部分で本能的に生きています。
いくら言って聞かせようが、頭で理解させようが、恐怖に体が反応して暴れる事はどうしようもないのです。
耳鼻科の診療では、診察椅子に子供を抱きかかえて座らせるのみならず、羽交い絞めにさせ、周りから看護師、職員が総出で子供の手足を抑えつけて診察や、処置を行うなど日常茶飯事です。
特に耳垢を取る時などそうなります。
小児科での暖かい気持ちになる診察とは打って変わって、診察室には子供の悲鳴が響き渡り地獄のような様相となります。
時には、親御さんに不信感を露わにされることもあります。
そんな時は悲しくなりますね。
こっちもやりたくてやっている訳では無いんですから。
いっその事、処置を軽めにして (やっているふりをして)薬だけ出した方がよいのかもしれません。
でもそれだと小児科と全く変わりません。
また、小児科から「耳鼻科で診てもらってください」と言われてお子さんを連れてくるお母さん達を裏切ることになります。
ですからおやじは今日も心を鬼にして子供の鼻を吸っています。

冒頭が長くなってしまいました。
柔道の事を書くつもりだったんですが、気力を使い果たしてしまったようですので次回にします。

2013年9月4日水曜日

ヤマトザクラ 最高の柔道着 おやじ柔道(54)

 最近めっきり涼しくなりました。
夏が駆け足で逃げていく感じです。

今日は水曜日、県武で柔道できる日だったんですが昨日からの大雨で福井はあちこちで灌水被害が出ているようで、昼ごろ嫁の携帯電話に県武のW谷先生から「灌水により本日の県立武道館での一般の練習は中止いたします。」との連絡が入りました。
またしても練習の機会を奪われたおやじはガックシでした。
来週の水曜日でH25年度前期の武道学園は終了し、また10月半ばの後期開講まで休みなんです。
なんだか暑い夏に失神するまで練習したいおやじをことごとく裏切ってくれちゃってます。
「自分のかいた汗の海で溺れるほど練習したい…」これが今年の夏のおやじの目標だったのにもう夏が終わってしまうなんてあんまりです。
そのうち、とち狂って母校である三国高校の柔道部の練習に無理やり参加してしまうかもしれません。
もちろんあり得ませんけれど。
昔、大学時代に柔道部員だった頃はこんなことを考えている50目前の中年おやじがいることなど想像だにしませんでした、まして自分がそうなってしまうとは。
人生とはわからんもんですね。

ちなみに最近娘たちの柔道着を新たに購入しました。
特に次女のリオの柔道着をそろそろ二重織の本格的なものにしてやりたかったんです。
今着ているのはちょうど一年前に購入したミズノの「三四郎」という入門タイプです。
一重織にしてはそこそこの品質で、大きさも最近丁度良くなってきたのですが、所詮ペラペラ柔道着です。
あいも変わらず無心(何も考えてない)で真面目に練習する姿勢は見上げたものなので、ここらで本格的な柔道着を与えてあげることにしました。
ついでに長女のへたれマオの道着もところどころほつれや破れが出始めたのでまとめて買うことにしました。

今までなら名の知れたメーカー品を買っていたでしょうが、今回は「中條」というメーカーの「倭櫻」にしました。
何故なら「倭櫻」はうちのチームで結構着ている子が多いというのと、直接見たり触ったりしてみるとそん所そこらのメーカー品よりも手触りが良く、襟もごつくてなかなか良い印象を持っていたんです。
親御さんたちの評判もなかなかです、全てオーダーメイドなのでサイズが合うか心配する必要もありません。
そんな訳で、オーダーメイドでその割にはお安く手に入る柔道着ということで「倭櫻」に決めました。

ネット注文でしたが、その後2日たってもメールも電話も無いので心配になり直接電話してみると、後で担当の者からメールさせますとの事でした。
メールはその日のうちに来て、注文内容の確認と請求金額、振込先が記されており、その日からもう製造を始めたとの事でした。

ちなみに気になるお値段は普通に上着の左前襟下端とズボン左上のネーム刺繍入りで一着2万円丁度でした。
自社工場での完全手作りということで、こちらの変わった要求にも応えてくれます。
たとえばメーカー名の入った織マークをつけないことなど。
これは他のメーカーではたぶんNGなんでしょう。
織マークとは前襟の一番下にメーカー名と品名が記された長方形の布のことです。
以前は気にしなかったのですが、他のメーカー品をいろいろ見て目が肥えてくるとどのメーカーも前襟の一番下に織マークを縫い付けている製品は、どれも安い下位モデルで、上位モデルは前襟の織マークではなく左肩にモデル名の凝った刺繍が施されているものがほとんどなのです。
どうやらそれが流行のようです。
確かにそう言われてみると前襟の一番下に織マークがついていると、なんだか股の間に名札をぶら下げているようでみっともない気がします。
特に長方形縦長の物はダメなようです。
何となく感じた、純粋に消費者としての素直な感想です。

という訳で織ネーム無しで注文しました。
その注文にも快く応じてくれました。
実はこれ、うちのチームの子で既にそうやって倭櫻を注文して着ている子がいたので真似させてもらいました。
そして、ネーム刺繍の色ですが、長女のマオは最初の中條「白虎」のピンク→九桜「先鋒Jr」の水色ときて今回はなんと銀です。
次女のリオは金と銀。
そうです、親馬鹿のおやじは次女のリオだけは2着買い与えてしまったのでした。
1着だとどうしても合同練習や試合で二日連チャンで柔道となった場合、洗わずに二日連チャンで着るか、古いのを我慢して着るかしか無くなってしまうからです。
マオの場合は今着ている二重織の先鋒があるので1着にしました。
柔道もあまり褒められたものではありませんしね。

そして一昨日の日曜日、とうとう届きました。
段ボールを開けてビニール袋から出してみてびっくり、スゲーいーじゃん。
生地は厚くてそれでいてごわごわしておらず、ソフトな肌触り。襟は大人と同じ幅、固さでしょう。
厚みがすごい、これではリオと同じ小学1年生は襟が握れないので反則になるんじゃないかと思うほどのごつい襟です。
襟のごついので有名な東洋のG300というモデルをおやじは持っていますが襟の厚みはさすがにそこまでではありませんが、幅(高さ)は明らかに上です。
ミズノのゼロイチの襟をもっと厚く硬くした感じです。
おやじはすっかりノックアウトされてしまいました。
次の柔道着は迷わず中條の「倭櫻」と心に決めました。
 
 
しかし、織マークに関しては残念です。
織マークを外した件については、なにも中條というメーカーの柔道着を着ていることを隠したいわけではなく、むしろアピールしたいぐらいなのに。
ミズノや九桜、東洋といった人気一流メーカーのように倭櫻のロゴをそのまま左肩に刺繍すれば恰好いいと思うんですがねえ。
間違いなく売り上げは伸びる確信があります。
次におやじが中條で倭櫻を買うときは直接電話して注文したいと思います。
前襟の織マークじゃなく左肩の倭櫻のロゴ刺繍にしてくれと。
ほんのちょっとのことでなんだかマニアックですね。
しかし、良いものほど永く着れるのが柔道着です。
また、良いものは使い手に愛され、破損しても補修を施され永く使用されるのです。
ほんのちょっとのことで自分の道着に対する愛着が増し、柔道着を着て練習するのが楽しくなるのであれば大いに結構と思うのですが如何でしょう。

 
柔道着を着て楽しんでいるのはおやじだけで、子供たちはそんなことどうでもよいと思っているのかもしれませんが。

しかし、身近に居ました。
柔道着の着こなしにこだわりを持つお方が。
・・・リオ様。

 

 

 届いたその日に早速試着し、襟が硬くて首が絞まる、帯が長すぎるとのご指摘。 
帯は垂れ下がらずピンとしていた方が良いのだそうな。(ちなみに帯は金のネーム刺繍入りですが、無料サービスのおまけです。)
 
さすが分かっていらっしゃる。
 
柔道の楽しみ方が。