診療時間

診療受け付けは

月曜―金曜
AM8:30 から PM12:00
PM2:00 から PM6:00

土曜
AM8:30 から PM1:00

日、祝祭日は休診です。
毎週 水曜午後は前院長の齊藤栄宏が診察しておりましたが、高齢のため引退いたしました。現在は診察は全て現院長の齊藤寛が行っております。予約制ではありませんがご希望の方は是非いらしてください。

2013年9月10日火曜日

近況(乳幼児の蓄膿症とおやじ) おやじ柔道(55)

 涼しい日々が続いております。
ついこの間まであれほど暑かった日々が嘘のようです。
おやじの診療所にも風邪で鼻が出るといった患者さんが明らかに増えてきました。
 ほとんどが3歳未満のお子さんですけれど。
免疫力がまだ未熟な乳幼児は、風邪や病原菌に対して弱い子はとても弱いのです。
また、福井は共働き率が高く、1歳や2歳児であっても保育園に朝早くから夜の6時7時頃まで預けられているお子さんがとても多く、その事が乳幼児の慢性副鼻腔炎に大きく影響していると考えられております。
すなわち、よちよち歩きのお子さんは、結構あお鼻を垂らしていることが当たり前のように見受けられますね。
それは集団保育における衛生環境が関与していると推測されるのです。
分かりやすく言えば、鼻を垂らしたお子さんは当然自らの鼻水を手で拭ったり、指で拭いたりしている筈です。
その自らの鼻水が付いた手で、あちこち触ればどうなるか分かりますね。
それをほぼすべての子がやればどうなるか、ばい菌が蔓延することになるわけです。
小さな子はよく何でも口に入れます。
病気の子が託児所にいるとあっという間に蔓延する、当然のことです。
どこの保育園も建前上は病気のお子さんの登園を禁止していますが、鼻は垂れているけど、熱は出てない、そんな状態なら迷わず連れてくるお母さんがほとんどの筈です。
そうしないと自分が出勤できませんからね。

子供の鼻がいつまで経っても治らない。
他所の耳鼻科に通院していたが、子供の鼻水がいつまで経っても治らない。
そう言って来院なさるお母さんが大勢います。
そのようなお母さん、及びお子さんはほぼ100%、
  • 3歳未満
  • 保育園に通いだしてから鼻が止まらない
  • 両親が共働き
この条件に当てはまります。
小児科では鼻が出ていても熱が無ければ抗生物質は出しません。
「鼻が出ているだけだから」だそうです。
「子供の鼻は治らないから」とまで言ってしまう小児科の先生もおりますね。
このおやじもそう言ってしまう事が許されるのならばどんなに楽な事かと思います。
しかし、専門医がそれを言うことは許されないのです。
別に小児科の先生が「鼻ぐらい垂れていたって死にはしないよ。小さいうちは我慢しなさいよ。3歳過ぎれば丈夫になって鼻も落ち着いてくるから。」と言っている訳では無いんですがね。

愚痴めいた冒頭になってしまいましたが、へたれおやじの愚痴だと思ってください。

乳幼児の慢性感染症には内服による治療では限界があります。
耳鼻科医は心を鬼にして泣き叫んで暴れる子供の処置をせねばなりません。
小児科医は子供を泣かせると診察が出来ないので、子供と友達になろうとします。
しかし、耳鼻科医は処置をせねばなりません。
診察においても、通常では見えない部分を機械を使ってこじ開けて診なければなりません。
当然のことながら、耳鼻科診療には苦痛や恐怖が伴います。
それは大人でも同じです。
子供は多くの部分で本能的に生きています。
いくら言って聞かせようが、頭で理解させようが、恐怖に体が反応して暴れる事はどうしようもないのです。
耳鼻科の診療では、診察椅子に子供を抱きかかえて座らせるのみならず、羽交い絞めにさせ、周りから看護師、職員が総出で子供の手足を抑えつけて診察や、処置を行うなど日常茶飯事です。
特に耳垢を取る時などそうなります。
小児科での暖かい気持ちになる診察とは打って変わって、診察室には子供の悲鳴が響き渡り地獄のような様相となります。
時には、親御さんに不信感を露わにされることもあります。
そんな時は悲しくなりますね。
こっちもやりたくてやっている訳では無いんですから。
いっその事、処置を軽めにして (やっているふりをして)薬だけ出した方がよいのかもしれません。
でもそれだと小児科と全く変わりません。
また、小児科から「耳鼻科で診てもらってください」と言われてお子さんを連れてくるお母さん達を裏切ることになります。
ですからおやじは今日も心を鬼にして子供の鼻を吸っています。

冒頭が長くなってしまいました。
柔道の事を書くつもりだったんですが、気力を使い果たしてしまったようですので次回にします。

0 件のコメント:

コメントを投稿