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2011年9月22日木曜日

急性中耳炎と鼓膜切開 (ホームページ公開済)

2.急性中耳炎と鼓膜切開


お子さんが中耳炎になり鼓膜切開が必要と言われたとき、たいていの親御さんは不安になると思います。まして繰り返し鼓膜切開を行った場合など、何か悪い影響が出るのではないかと心配されることでしょう。 

 鼓膜切開を繰り返さなくてはいけない中耳炎には03歳までにみられる反復性中耳炎があります。乳幼児の免疫力が十分ではないことから起こります。幼児期以降にみられる滲出性中耳炎も鼓膜切開の対象となります。茶褐色の液体が中耳空に貯留して聴力が低下するので、日常生活や学業に影響が出る可能性があります。これらの中耳炎は鼓膜切開で一時的に治っても、しばらくすると再発して切開することになります。12回の切開で鼓膜に影響が出ることはほとんどありませんが、繰り返し行うとなると注意が必要であることは確かです。
繰り返し鼓膜切開することで起こりうる問題点は以下の通りです。

1.お子さんの肉体的精神的苦痛、保護者にとっても精神的苦痛となり、そのために通院を継続できなくなる場合があります。

2.鼓膜切開を行う部位は、ほぼ同じであるため繰り返すことで鼓膜組織に傷が出来、鼓膜は少しづつ薄くなることがあります。聴力にはほとんど影響しません。

3.鼓膜の再生力が低下して鼓膜に穿孔(穴)が残ってしまうことがまれにあります。聴力の低下は穿孔の大きさにある程度比例します。


大きな聴力低下を伴うような大きな穿孔が残った場合、鼓膜形成術といった手術が必要となる場合があります。



両方とも同一患者の鼓膜です。上は左鼓膜で切開、または自壊を繰り返した部分が固く石灰化しています。

下は右鼓膜で穿孔が残り慢性中耳炎の状態になっています。

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