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2013年5月27日月曜日

おやじ柔道(45) 大野での合同練習

 すっかり初夏の陽気となり、柔道着を着るだけで汗ばむ季節となりました。
やはり柔道するなら冬より夏だと思うこの頃です。
おやじの本業である耳鼻科医院の方は、スギ花粉症は過ぎ去ったのですがカモガヤがそれに代わって特定の人達を悩ませているようです。
おやじも少しだけ症状が出ています。

さて、柔道ですが相変わらず親子で地道に続けております。
長女のマオは何となく続けているだけで、最近進歩を全く感じなくなりました。
無気力症候群です。
妹のリオは、柔道に対して興味を持ってやっていますが練習中に泣く事が多くなりました。
あまえんぼ症候群です。
で、当のおやじはというとつい最近まで腰痛に悩まされていました。
一週間ほど休んで何とか今は回復しましたが、最近は右肩の痛みがぶり返す兆しを見せています。
肘の痛みはだいぶ良くなりました。
と、相変わらず体があちこち痛む毎日です。
ポンコツ症候群とでもいいましょうか。
肝心のおやじ柔道ですが、こちらは自分なりに順調に階段を上っている実感があります。
県武などで全く知らない人とも乱取りする事がありますが、以前の様な次元の違いを感じるような事は無くなりました。
相変わらず技は出ませんが、その代わりに組み手がかなり上達した実感があります。
以前はとても怖くて乱取りをお願いできなかった人とも普通に出来るようになりました。
体もいつの間にか90kg近くまで増量していて、これまでの人生で最重量となっています。
柔道はやはりそれなりの体重が無いとだめなんですね。
体重は大きな武器です。

昨日の日曜は大野に出稽古に行ってきました。
實心館仲保道場さんと大野柔道教室さんとの合同練習でした。
大野さんとは昨年も坂井武道館で合同練習をしたことがありましたが、實心館仲保道場さんとは初めてでした。
しかし、大会などで活躍を目の当たりにしていたので、どんな練習をしているのか興味あるところでした。
不肖私おやじ柔道家も道着を着て参加しました。
次女の小学一年生のリオも参加です。
今回の合同練習は仲保道場さん主体の練習でした。
普段の練習内容とは程遠いのかもしれませんが、指導方針などは変わりようがないのでラッキーで実り多い合同練習でした。

時間は午前11時から午後4時ごろまで約5時間みっちりでした。
11時から約30分準備運動と補強練習でさほど坂井柔道教室と変わりません。
むしろうちよりも軽めだったと思います。
その後寝技の特訓が始まりました。
2時過ぎまでみっちり行いました。
内容はかなり実戦を意識した内容で、様々な体勢、状況を想定して攻め方を考えさせるものでした。
具体的にこうしろとかそんな感じではなく、自分で考えて攻めさせるのです。
寝技のバリエーションが少ないうちとしては、最も苦手とする練習だったのではないでしょうか。
何をどうして良いのやら分からない者も中には居たと思います。
特に亀の状態のまま動かない子がうちはほとんどでした。
これではいけません。
亀の状態のまま待てがかかるのを待つという戦法は、これからは通用しません。
というか、立ち技も寝技も「守り」というのは存在しないんですね、柔道には。
細かいことを言えば守りのテクニックというのはあるにはあるんですが、それらは全て次なる反撃に繋がるものでなくてはならないのです。
そんな基本的なことを再確認させていただいた気がします。

いろんな寝技の練習が延々と続き、気が付くともう2時を過ぎていました。
このまま寝技だけで終わるのかと思っていたところ、立ち技の打ち込みが始まりました。
仲保道場の全国レベルの打ち込みは見ていて感心させられました。
寝技に限らず立ち技も相当高いレベルにあります。
それから掛稽古となりました。
元立ちは仲保道場さんと、大野道場さんです。
うちの坂井柔道教室は弱小すぎて元立ちに立てない始末。
うちのマオなど掛かりに行くふりをして逃げ回っているだけでした。
リオは小さすぎて問題外。
マオは最近ちょっと引かれただけで自分からへたり込む癖が付きました。
もう柔道以前の問題ですね。
これでは恥ずかしくて試合には出せません。
相手に失礼です。

マオについては厳しいことばかりしか言えませんが、本人にしてみればいい迷惑なのでしょう。
遊び感覚で始めた柔道がいつの間にか生きるか死ぬかの勝負の場に変わっているのですから。
自分より体力で明らかに上回る相手と立ち会うのははっきり言って恐怖です。
力では敵わず、かといって力を凌駕出来る技も身に着けていないのですから。
丸腰で戦場に出ていくのと同じです。
自分も子供のころは体力でおくれを取る方だったのでその感覚はよく分かります。
では何故柔道を続けて強くなる子がいるのでしょうか。
それは勝てるからです。
勝てないから続かないのに、勝てるから続けられるというのは矛盾しているように聞こえますが、実はそうではありません。
勝てない子でも、乱取りの中で数か月に一回、技がきれいに決まる瞬間があるのです。
場合によっては一年に一回程度かもしれません。
しかしたった年に一回のその瞬間があるからこそ、負けてばかりの柔道でも継続できるのです。

これは子供に限った話ではありません。
このへたれおやじにもまるで神様が乗り移ったとしか思えない内股が決まった瞬間がありました。
それは今から遡ること20年以上前、相手は後輩でまだ柔道部に入部して日が浅かったと思います。
その後輩の掛稽古で、後輩が苦し紛れの小外掛けを掛けてきました。
小外掛けはその後輩の得意技で、高校時代の体育の授業でよく同級生相手にそれで勝っていたそうです。
当然そんな小外掛けは素人でもない先輩の自分にかかるはずはありません。
後輩が刈り倒すのを諦め、足を戻そうと後ろ足に体重を移そうとしたその瞬間だったと思います。
おやじの馬鹿の一つ覚えの内股がさく裂して、後輩はその場で一回転してまっさかさまに背中からものすごい勢いで畳に落ちました。
しばらく呼吸が出来なかったほどです。
掛けた自分も驚きました。
全く重さを感じなかったからです。
自分の右太ももの外側に後輩の内腿が「ボン」と軽く当たった程度の感触しかありませんでした。
その場で見ていた他の部員も驚いていました。
なんでも現実離れした飛び方で後輩が宙を舞ったそうです。
こんな下手糞おやじにもそんな神秘的な体験があったのです。
今、投げ込みでもこんな感触を味わうことはできません。
ずっしりとした相手の体重にあえぎながら、よっこらせと腰に乗っけて落とす感じにしか投げれません。

思ったことをそのまま書いてみました。
50歳目前で若者に混じって柔道に精を出すこの痛々しいおやじに、再びあの瞬間が訪れるのでしょうか。
子供たちにもあの感覚を味わってもらえたら柔道に対する考えも変わるのでしょうか。
大人が自分から飛ぶのとは明らかに違うあの感触を、どうやって味わってもらえば良いのでしょうか。
このおやじに分かるはずなどありません。

以上でした。



 

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